2008年 10月26日(月)  奈良県


現在懇談期間中ということで、なんと今週末〜週明けはまさかの4連休!

これにあやかって1度は高山採集に行きたいと兼ねてから計画していた。。

ところが前日になっても行き先がなかなか決まらない・・・

新たな採集ポイント開拓もしたいが、手堅く採集できるいつものポイントも捨てがたい。。。
はたまた、狙いをガラリと変えてルイスを狙いに和歌山まで!というおバカな事も考えたが、さすがに遠いしボーズが目に見えている。。


てことで、やはり最初から考えてた未採集のルリ、ミヤマツヤハダ、マダラ、ヒメオオ狙いで、いつもの山に決定!

出発はやや遅めの9時前(汗

ややどんより気味の重たい空だが、天気予報ではこの後何とか回復してくれるそうだ。

1時間も走るとやや天気が回復してきた感が出てきた。
※私のうちではありません。
雨の心配はなさそう。


トンネルを抜けると
チラホラ紅葉が目に付くようになる・・・
美しい

景色を楽しみたいところだが、こちら方面の山道はなぜか毎回酔ってしまう・・・
今回も例に漏れずであった。

やや重たい気分のままポイント近くの広場に到着。
まずはやや早めの昼食!  

採集用のジャージを上から羽織り、道具を持っていざ出発!
と、一歩外に出ると・・・

寒ぃ〜〜〜〜(涙 寒すぎる!!!! しかも風が非常に強い。
多分気温は10度を切ったいただろう・・・
近くに在った枝で軽く素振りをしてみるが、まったく温まらない!
気温と風は完全に冬山並みである。

取り敢えず、1時まではいつもと違った斜面に入ることに。。。
歩き始めて2分、いきなりドデカイブナの倒木が目の前に現れた。
表面を見ると産卵痕がついている。
状況からしておそらくルリだろう!
表面を鉈でサクッサクッと削っていく。

サクッサクッ!
数発目で幼虫が出てきた! 間違いなくルリ系だ。
こうなったら成虫がみたくなる。
ひたすらサクサク表面を削る削る。

と、その時何かがキラッと光った!

ルリやないか〜い!
でました第一目標ルリ!
やはり今まで見てきたキイルリ、キンキコルリとは違ったその大きさに感激。
で、気になる色はというと・・・
こんな色〜
しかし、こんなにあっさりと第一目標がクリアできてしまうとは、幸先が良すぎる。
追加を狙ってさらに削る。

すると、またしても数発目で、キタ〜!
今度はメスやないか〜い!
しかも、よく見ると・・・


黒化型やないか〜い!!
これは、かなり嬉しい♪
前胸背板はブラウンに輝き、エリトラは紺色に輝く。


幼虫もそれなりに採れたので、倒木を後にしさらに標高をあげながらミヤマツヤハダ、マダラを狙うべく赤枯れを探していく。


斜面を登りながらも時々キンキやキイが入っていそうな半分土に埋もれかかった落ち枝を削っていく。
産卵痕のついた枝がごろごろ
幼虫がそれなりに出てくるが、成虫が出ない。
昨年この時期に来た際はキイルリの成虫がそれなりに採れたのだが・・・
標高が若干低いというのもあるかも知れない。

そんなことを考えたりしながらさらに斜面を登る。


途中、鹿の糞があったので調べると2種のマグソが得られた。
ただいま、同定中です。

マグソを採集した際、足元に半分産卵痕が消えかかったよさげな枝が
あったので削ってみる。

すると・・・

キタ〜!
キンキコルリのオスだ。
先ほどのルリと比べると大きさは劣るが成虫が採集できて一安心

この後、同材でさらにキンキ1♀追加し、目的のマダラが入っているであろう赤枯れを探すが、
なかなか思うようなのが見当たらない・・・・

しかし、その時は突然訪れた。。

あれっ??
たまたま足元に落ちてた、干乾びたような材を割ると出てきてしまった(笑

マダラさんだ〜

周りに食痕があるのを見ると、幼虫も同居してるようだ。
早速周りを削いでゆくと出てくる出てくる!

4幼虫、3成虫追加!
思っていたよりも大きい。 といっても5mm程度・・・
材はもっと水分の多いものにいるのかと思ったら結構乾燥しているところにいた。

ションボリ・・・

それにしてもなかなか可愛い・・・ 父曰くハナクソ・・・
ここまではかなり順調!

この調子で行けばミヤマツヤハダも出るんじゃないか?って位

そんな時、待ってました!と言わんばかりに目茶目茶良さげな材が現れた。
表面は乾燥し白っぽくなっていたが内部は湿った赤枯れ状態で柔らかい部分と硬い部分がある。
これでいなけりゃどこにいると言いたくなるほどすばらしかった。



一割すると食痕が!
これは出たも同然という雰囲気になる。。

しかし、食痕を辿れども辿れども成虫はおろか幼虫すら出てこない(汗
軟らかい部分から次第に硬い部分へと移る。
蛹室のようなものにあたたったかと思うと内部で既に☆になった蛹が出てくる。
もはや菌にまかれて何か分からない状態になっている。
さらに削るも同様の死骸が出るばかり。
ミヤマツヤハダは成虫の出る率が非常に低いと聞いた事があるが、果たしてこの死骸はミヤマツヤハダだったのであろうか?

期待していただけにかなり凹んだ。
この後も赤枯れ材を探し、沢や稜線近くまで移動をしたがまったくだめだった。
しかし、一度採集できたマダラクワガタはコツがなんとなく掴め成虫2頭とそれなりの数の幼虫を得ることができた。
TK2はオニ幼虫やスジの成虫・幼虫を出したらしい。
ブナの巨大な倒木があり黒枯れしている部分から出てきたそうだ。

その後、予定を変更し3:00まで同斜面で採集を続け遅めの昼食をとりに車に戻る。
うどんをさっさと食べ終え父と母に相談した結果3:30には絶対戻ってくるという条件で再度山に入る許可が出た。

となると最初にルリを採集した“あの倒木”しかない!
すぐに倒木に向かい、2人で分担して表面を削っていく。

するとまずTK2が「でた〜」と叫ぶ。
見に行くとどうやらメスのようである。
カラーはブラウン。
ブラウンカラー
比較的軟らかいところから出てくるので削るのは楽であるが勢いでつぶしてしまいそうになる。
その後、TKがワインレッドの美しいメスを出し、TK2が1オス1メスを追加した。
ルリクワガタ オス

時間も迫ってきたので片付けを始めているとTK2がアカアシの成虫メスを出した。
最後の最後にまた、1種追加。


帰りの道にて
た〜らこ、た〜らこ♪
物悲しい・・・・


帰りは平日ということもあり渋滞に巻き込まれたりもせず、スームズに帰ることができた。



採集個体

背中に顔が・・・・ 

これで県内12種達成!
未採集のクワガタを採集難易度順に書くとオオクワ、ヒメオオ、ミヤマツヤハダ、ネブト、マグソかな。
オオは採れる気がしない・・・
ヒメオオ、ミヤマツヤハダは頑張れば何とか採れそう。
ネブト、マグソは生息場所までは分かっているものの時期が合わずなかなか行けない。

残りの種で魅力を感じるのはヒメオオとミヤマツヤハダかな。
オオクワは採集できれば嬉しいだろうけど個人的にはオオクワだけのために採集に行こうという気が起こらない。

とりあえず2008年の採集はこれで終了!
センターまであと80日を切った。

次に採集に行けるのは大学の合格が決まってからの南紀のルイスだろう。
近畿にいるうちに抑えておきたい種のひとつだ。
さぁ、ここからはセンターにむけてラストスパートだ!









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