石垣での生活も今日で三日目、宿にも慣れてきた。
2日目までの移動手段はレンタサイクルのみだったが今日からはバス移動が中心となる。

石垣でのバス移動に便利なのが「みちくさチケット」
5日間全路線乗り放題で2000円という驚きの価格。
実質採集できる残りの滞在期間を考えてあえてこのタイミングで買ったのだ。

当然向かうのは沖縄県最高峰の山であると共に採集のポイントとしても超有名な「於茂登岳」である。
目的はアカマダラセンチとオオヒゲブトハナムグリ。
出発前に準備しておいたFIT(衝突板トラップ)をリュックに詰め込みバスに乗り込む。

残念ながら天気はどんよりしている。。。

バスの中はすっからかん。
窓のむこうにはさとうきび畑が見えラジオから沖縄民謡が時折流れてくる。
40分ほどゆられてバス停に到着。登山道まで2キロ弱歩く。

ただ歩くだけではつらいがここでは登山道までの道でも採集ができる。
風はややあるが、さまざまな蝶が飛び交い、枯草を叩けばカミキリが落ちる。

ヤノヤハズカミキリとキムネカミキリモドキ
ヤノヤハズは叩き網でキムネはスウィーピングで入った。
他にもいろいろカミキリは採れたけど未同定。

途中、牛糞が山積みになったところがあったので寄ってみた。半堆肥状態?になっているのでタイワンカブトがいるかもって訳でちょっと探ってみた。

こんなところ。

結局、中が雨で水浸しだったのであまり掘れなかったが、周りには結構な数の死骸があった。
鳥とか獣にやられたみたい。
それからここは結構蝶がいた。
ツマムラサキマダラやクロテンシロチョウが採れたほか、なんとマルバネルリマダラが採れてしまった。

ツマムラサキマダラ
マルバネルリマダラやクロテンシロチョウは父が南西諸島で採集していたころは迷蝶で結構珍しかったらしい。今では土着した迷蝶も多くクロテンシロチョウは普通にみられるみたいだけど。。。
先日のクロマダラソテツシジミもその一つ。

再び林道に戻り歩く。蝶屋の方とお会いしたので軽く会釈。
ネット片手に歩きながらヤンバルアワブキを見ていくが花はまだみたい・・・
一応樹冠にオオヒゲブトが飛んでいないか探しもしたが駄目だった。

登山口に着く前に少し広くなったところがあったのでアカダルマコガネを狙ったトラップを仕掛けておいた。
何トラップかはご想像にお任せいたいます。。。
登山口に到着。


ここからは山に登りながらポイントを探してFITを仕掛けるという作業に移る。

イマイチだけど一応セット・・・
あとは待つだけだが、果たしてイシガキアカマダラセンチは入ってくれるだろうか。
なんか不安になってきた。。。

沢があったので入ってみた。
シダ植物があってまるでジュラシックパークの世界。
他にも数ヶ所FITを仕掛けて下山。

マンマルがいそうな木はないかと探してみたが、こちらも見つけられず断念。
3日目はちょっと調子がわるいな〜などと思いながら行きに仕掛けたトラップを見に行くと多数のアカダルマコガネガ集まっていた。
これはうれしいとピンセットで摘まもうかと思ったが、相手は2〜3mmの虫、ピンセットで摘まんだらボロになるかもしれんと思い周りにあった落ち葉と枝で回収した。

アカダルマコガネ 宿に帰ってから撮影
結構採ったつもりが10頭ほどしか入ってなかった・・・・
これだけだと展脚が不安なので明日以降FITの点検に行った際にでも追加しよう。
ちなみにこのアカダルマコガネはフンコロガシという名に相応しくちゃんと糞を丸めて後ろ足で転がす。
オオセンチも転がしそうだけど彼らは転がすといより前足で引っ張るといった感じかな。


下山中、ヤンバルアワブキの近くにロングネットをもった人がいたので、お話をしてみると石垣在住の某氏であることがわかった。
オオヒゲブトを探しておられるそうだが、未確認とのこと。
ん〜もう発生してるはずなんだけどな〜
挨拶をしてお別れ。

再び来た道を戻る。

へび発見〜
ヒバァかな?
またまた、ヘビ発見!

こ、こいつは!?
ブラーミニメクラヘビ!! かなりちっさいヘビ。ヤエヤマで見たかったヘビのひとつ。
アリとか食べてるらしい。動きはミミズそのもの。逃がしてやると土の中に潜っていった。


その後はカミキリや蝶を採りつつバス停に戻った。
ここで遅めの昼食、マックスバリュで買った弁当をもぐもぐ。


ニワトリとアヒルを混ぜたような鳥
おそらく家畜でしょ。

バスで宿に戻ってから軽く標本整理をしてから今度は自転車で灯火巡りに行く。
ただ、夕暮まで2時間近くあるのでマックスバリュで食料を買い込んでバンナ公園のテーブルで食べることにした。

晩飯
デザートの比率がおかしい。
杏仁豆腐とナタデココ、パイナップル、ジュース・・・・
ちなみに赤いシールは値引き品の証(笑

では、行きますか〜
ご当地飲み物シリーズ第3弾

ホワイト
これは恐らくご当地飲み物ではない。
味は想像通りヤクルトとかカルピスみたいな感じ。

続いて
ご当地飲み物シリーズ第4弾

ゲンキクール
これは正しくご当地飲み物。乳酸飲料ということは裏の表記からわかったが、カラメル色素が使われている!?いったいどんな味なんだと飲んでみるとヤクルトをフルーティにした感じの味だった。
色はヤクルトみたい。製造元は石垣島内にある。
このデザイン、小学校の給食をなんとなく思いだす。

夕食をたらふく食ったところで、ゆっくり灯火を回る。
でも、イマイチ虫の集まりがよろしくない。
ヤエヤマはポツポツといるがヒメセスジカクマグソはゼロだった。

ちょっと場所を変えて島の西部に向かう。
いつもの海岸林の近くだ。
7kmほど移動して到着、自販機がぽつぽつあるので順に見ていく。

ヨコスジサビカミキリかな?

リュウキュウトビイロか?
カミキリを摘まんだりして次の自販機に向かう。
遠目に見ると自販機の下に黒い塊が落ちてるぞ!?
近づいてみると・・・



タイワンカブト
やっときました大型昆虫。なかなかかっこいい。
ルアーケースに入れてお持ち帰り。

その後もあちこち自販機を見て宿に帰った。
明日こそ北部の海岸でケシマグソ類を篩う。




石垣島採集記


第三日目(2009/3/19)

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