日付け 2009・2・某日
場所 奈良県 某所
内容 センター試験の数日後、以前から気になっていた近所のポイントに向かった。ここには古墳群があり、周囲に点在する林を含めて景観保全が行われている。そのため、町の中ではあるが古くからの自然が残っている。

林中はカシやシイ類が多く、一部にクヌギやコナラがまとまって生えている。また、手入れされた樹木がそのまま放置されているようで林の中には倒木が多い。
2年ほど前に訪れた際はチビタマやカブトの幼虫、コクワ、コカブトなどが確認できているため期待はできる。
ただ、非常に蚊が多く夏〜秋は難儀なポイントだ・・・

今回の目標はヒラタの発生地を掴むこと。以前にもどこかで書いたような気もするが、近所の樹液ポイントでは13〜4年間毎年のように60mmUPを含め多くのヒラタが採れている。しかし、確実な発生地が分からない・・・
冬場なら蚊もいないし、ここなら倒木も多くあるしということで自転車を漕いで到着。


早速、根から倒れた1本の倒木に絞って削いでいく。
まずは上の細めの部分から・・・

すると数発目でコクワの幼虫がコロンと出てきて、続いて成虫♀というふうにしばらくコクワが続いた。

今度は根の部分を削ぐ。
するとまたまた数発目で大きな幼虫のお尻がでた。
お尻
取り出してみたところどうやらヒラタのようだ。
ただ、幼虫では自信がないので成虫が出したいところなどと思っていると蛹室のようなところに当たった。
蛹室
薄暗い林の中、蛹室から取り出し虫は小型ではあるが正しくヒラタクワガタであった。これで発生地が掴めた。ちょっと感動・・・




その後も成虫オスが1頭追加できた他、幼虫は確実にヒラタと思われる♀4頭、♂らしき幼虫2頭ほどを追加できた。
サイズは53mm、48mmと中〜小型ではあるが半年振りの再会。
そのほかにもコクワ、ノコギリの幼虫を同材から得ることができた。



実はもうひとつのルワーケース他の幼虫を入れて撮影したのだが、どうやら妹に消されてしまったので、一部のケースのみで・・・

ここで材割りは止め、林中を少し歩いてみる。といっても一周するのに2〜3分掛かるか掛からないかのような林だが・・・

ここで驚いたのがこれ↓
タヌキの溜め糞
半径一m程の中に新しいものから古いものまでいくつもある。
羽毛や動物質が入っていればコブスジコガネが期待できるので軽く調べたが、柿の種や木の実のようなものがほとんどでそのようなものはなかった。
しかし、こんな小さな林がタヌキの生活の場にもなっていたとは・・・

残念ながら糞虫も見当たらなかったが、この溜め糞に依存している糞虫がいてもおかしくないと思うので今後定期的に調べに来よう。
ついでに酢酸トラップも数個仕掛けておいた。目的はマメダルマコガネ。
こちらも定期的に回収と整備に行っているが今のところマメダルマはなし。

あとはタヌキの溜め糞の周辺の土を少し持ち帰りツルグレンもどきに掛けた。
結果はハネカクシわんさか・・・ 糞虫ゼロ・・・・
素人にはどうしようもない虫
ちなみに左上の点も虫です・・・
他にもダニ、クモ、訳の分からない虫等いろいろと落ちた・・・


とにかく今回はヒラタの発生地確認という目標が達成できてよかった。
先日、羽毛も入手できたことだし暖かくなったら今度はコブスジちゃんを目標に仕掛けてみよう。
クワガタは大体なにがいるか掴めたので、糞虫を中心に今後ここの虫を調べていきたいと思う。

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